空想社会人日記

※フィクションです

謎の女:ミサキ②【面白くなってきたぜ…!】

 

ヨドバシカメラで話しかけられ、交換したLINE。


その翌日、ミサキから連絡が来た。

 

「昨日は、いきなりすみませんでした笑」
「大阪に来て友達が少ないのもあって、ついつい思い切って連絡先まで聞いてしまいました」
「昨日話したけど、本当にご飯とか誘っても良いですか?」

 

僕は、ガン無視した。正直めんどくさかったし、彼女にも申し訳ない気持ちもあるし。何より仕事が忙しかったのがでかい。仕事以外で知らない人と話して気を使ってエネルギーを消費したくなかった。

 


そして、約2ヶ月後の10月の最終日。
「こんばんわ‼︎また、いきなりすいません‼︎」とLINEが来た。

ちょうどスマホを触っていたため、既読せず何の用件か様子を伺った。10分たっても追加の連絡がないため返信した。

 

『あいよぉ』

 

もうどうでも良くなっている。どうでも良く無い相手にあいよぉなんて送らない。

 

「お‼︎返信してくれた笑笑」
「元気ですか?」

 

『めちゃめちゃ元気』

 

なぜ約2ヶ月もLINEを無視しといて急に連絡を返したのか。
それは僕の中で変化があったからだ。

 

たまにヨドバシカメラでのことを思い出してはミサキをのことを考えた。

あれは逆ナンでは無い。おそらくミサキは宗教の勧誘、マルチ商法の勧誘、高額商品を買わせてくる等の何らかの思惑があり声をかけてきたに違いないと考えていた。

 


少し仕事が落ち着き、余裕が出てきたときに思った。
もしミサキが勧誘目的ならあえてそれに騙されたフリをしよう。そんな体験めったにできないぞ!面白いかも!騙されたフリして起きたことが今後のトーク材料になるかもしれない!騙されてみよう!
そんな気持ちになっていた。

 

その後はLINEを続けたが正直面白くない女だった。

僕のLINEの画像の服装を褒め、メッセージのやり取りのなかで面白い!センスが溢れてる!と褒め。

肯定ばかりで気持ち悪いなと思って無視してたら、翌日には「その洋服おしゃれ、どこで買ったんですか」と服の話。

 

おしゃれ好きなのかと質問されたので
『おしゃれが好きなんじゃなくて、服を買うのが好きなだけ』と返答した。

 


すると

「買うのが好きなんやー」
「え?じゃあ服だけじゃなくて色々?」

 

 

キターーーーーーー!!!!!!
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!
♪───O(≧∇≦)O────♪

 

 

 

これは!!!
なにかしらの高額商品をおすすめしてくる!!!!
尻尾を出してこいミサキ!!!!

テンション急上昇である。

 

 

昂る気持ちを抑え
『色々とは…??』と返答する

 

「なんか、お部屋とか雑貨とかアクセサリーとか?」

 

『部屋は倉庫、仕事に行くための休憩地点みたいな感じだからなにも拘ってないよ』

 

「え?部屋は倉庫!?、そうなの!?」

 

 

 

ミサキィィィィィィィイイイイ!!!
期待させやがって!!!
何にもおすすめしてこうへんのかい!!!!
何でやねん!ビッグチャンスやったやないかい!!!

結局何にも高額商品をおすすめされなかったのである。
つまんねー女と思いまたもや無視。

 

 

その後も日を跨いで連絡あり。
・仕事頑張っててすごいね
・精神力と体力すごいね
・予定とか、計画、自己管理もすごいできそう

 

などなど、こっちのことを褒めてばかりでつまらない。別に褒めてほしいなんて思ってもない。こっちは騙されたいだけなのに。

 

そんなこんなで、まったく尻尾を出さないミサキ。

 

 

「ご飯誘っても良い?」と連絡あり。

 

 

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!
直接騙してくるタイプだ!
ワクワクした。

 

 

「私二郎系ラーメン行ってみたいんだ!」
「行ったことある?」

 

 

 

あれ????????????
二郎系ラーメン?????????
おかしいぞ?こいつもしかして本当に友達になろうとしている???
普通に考えて、宗教やマルチ商法の勧誘、高額商品を買わせようとする時に、二郎系ラーメンに行くか????

 

 

ここらへんから雲行きがおかしくなった。
てっきりインキャをターゲットにした詐欺に近いなにか騙す目的で近づいてきたのだと思っていたが、どうやら本当に僕と友達になりたいだけなのかもしれないという気持ちになってきた。

 

 

結局仕事の都合やなんやかんやあり、誘いを断り続け、連絡を無視したりたまに返したりしていると

 

12月の中旬
「今日は仕事?夜空いてる?」と連絡が来た。

 

 

この日の僕はなぜかテンションが高かった。たまーにやってくる『今日は無敵、なんでもかかってこいや』みたいなテンションだった。そのため僕はミサキの誘いに乗って、その夜食事をすることになった。

 

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