空想社会人日記

※フィクションです

結婚とプロポーズ

子供の頃なんとなく25歳には結婚したいなあと思っていた。

2021年4月11日、僕は今日25歳になった。

僕は迷っている。


今付き合っている彼女とはもう満4年付き合っている。今年で5年目だ。自分で言うのもなんだが、彼女は僕の事をすごく好いていると思う。愛されている。そんな実感がある。違ったらごめん。だけどその愛されている実感がすごく怖い。なぜそんなに愛を向けられているのか分からないし、その愛の熱がいつか冷めてしまうならいっそのこと熱いまま終わらせてしまいたくなる。

 

彼女は人生で男の人とお付き合いをするのは僕が初めてらしい。そんなわけないだろ、騙されているのではと思うが、根拠を挙げればキリがないがおそらく嘘ではない。


皆さまは「刷り込み」という言葉をご存知だろうか。簡単に説明すると、生まれたての子ガチョウは、親ガチョウのあとをついて歩くが、卵から生まれて初めて目にしたのが人間であった子ガチョウは、その人間を親だと思い込み人間のあとをついて歩く。というものである。


つまり、僕の彼女は初めてお付き合いした男性である僕を運命の人だと思い込んでいて、他の男性や選択肢が目に入っていないだけの状態ではないかと考えている。中学生や高校生が付き合い初めて、相手の事を旦那とか、一生大切にするとか言い出すような、精神年齢が低いような、将来のことや周りのことが見えてないような、うすら寒い感じだ。


だから僕は怖い。そんな一種の催眠状態がいつ解けてしまうのか。彼女がいろんな経験をしてその上で選んでくれていたら安心できるのに。


ネガティブだ。


つまり、僕は自分に自信がないだけなのだ。彼女を一番に幸せにできるだろうという自信。言ってしまうと一番に幸してやるぞ‼︎という気概も無いのかもしれない。そもそも人なんて勝手幸せになっていくものだと思っているけども。


と、思っていたのだけれども、最近はちょっと開き直ってきた。別に結婚なんて1回しかできないものじゃないし、僕も彼女も若いからいくらでもやり直せる。それに催眠だろうと洗脳だろうと、刷り込みだろうと、彼女も僕もそれで良いなら良いじゃないか。一生催眠状態を保ってやろうという意気込みなら、一生幸せにするという意気込みより気が楽である。


まずはプロポーズだ。

 

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